【寄付企業に聞きました】寄付先選びで重視したことベスト3
2021-11-10 08:00:00
タブレットで学ぶ様子

企業版ふるさと納税を利用して寄付を行う際、企業はどのような基準で寄付先を選んでいるのでしょうか? ふるコネ編集部では、ふるさとコネクトサイト経由で寄付を実施した企業の担当者に、寄付先を選ぶ際に重視したことをお聞きしました。寄付を検討している企業の皆さま、ぜひご参考にしてみてください。

【第1位】寄付の目的に沿ったプロジェクトを選定

中学生が地域特産品をつくるという場面 中学生がパソコンを操作する場面
聞き取り調査の結果、多くの企業がプロジェクトの内容だけで寄付先を選んでいることがわかりました。自治体の所在地や企業との関係性などは一切関係がなく、社会貢献や自社のSDGs活動の推進など、寄付の目的にいちばん合ったプロジェクトを選んだケースです。

この場合、プロジェクトのわかりやすさが大切で、社会貢献を目的とする場合は、自然災害からの復興・復旧支援や新型コロナウイルス感染症対策への支援など、緊急性の高いプロジェクトが寄付しやすいと感じる企業が多いようです。

SDGs活動の推進が目的なら、子どもの教育のサポートや環境保全など「未来につなぐ」プロジェクトが多く選ばれています。

【京都府・京都市】新型コロナウイルス感染症対策支援「支え合い基金」

【沖縄県・恩納村】中学生が主役!沖縄のサンゴの海を守りたい

【熊本県・高森町】「ICT教育・GIGAスクール構想TAKARAの杜」プロジェクト

【第2位】寄付の目的に沿った+縁のある自治体のプロジェクトを選定

下仁田の応援寄付金の場面
次に多かったのが、寄付の目的に沿ったプロジェクトのなかから、企業と縁のある自治体のものを選んだケースです。企業の近隣自治体や、工場などの事業所がある自治体など、縁が深い自治体のプロジェクトには寄付しやすいようです。

また、意外に多かったのが、社員旅行や個人旅行などでよく訪れる自治体への寄付です。企業や寄付の担当者となじみのある自治体のプロジェクトは目を引きやすく、寄付先として選びやすいことがわかります。

【群馬県・下仁田町】地元金融機関と連携した奨学ローンで次代を担う人材を育成

【京都府・京都市】「いのちかがやく京都市動物園構想2020」の推進

【第3位】自治体ありきでプロジェクトを選定

子どもたちが木道を歩く場面
プロジェクトの内容は考慮せず、特定の自治体を支援するために寄付を行ったケースです。寄付先の自治体が先に決まっていて、その自治体が募集しているプロジェクトから選んだというもので、社員旅行で訪れた縁で自治体に寄付をした例がありました。

今回の聞き取りでは例がありませんでしたが、代表者や役員の生まれ故郷である自治体に寄付するケースも多いようです。自治体から直接寄付を依頼されたというケースも多いようで、「故郷への恩返し」の意味でも寄付先として選びやすいといえます。

【長野県・小谷村】アウトドア人口の拡大を目指す、子ども×自然体験プロジェクト

これらをまとめると、自発的に寄付を行った企業の場合、寄付先を選ぶ際にもっとも重要視したのがプロジェクトの内容でした。プロジェクトの目的や寄付金の使途がわかりやすいほど寄付しやすい傾向にあり、自治体はどこでもよかったという声も多く聞かれました。
寄付先選びの参考にしてみてください。