【寄付先探しのヒント】個性的なベネフィットから探してみる その2
2022-05-11 08:00:00
企業版ふるさと納税制度を利用する際、無数にある自治体のなかから、寄付をする自治体を探す必要があります。すでに自治体と関係性がある、自治体の方針と企業理念が一致するなどを理由に、自治体を選び、寄付先を決めるケースもありますが、自治体が提示しているベネフィットもチェックしておきたいポイントです。当記事では、特徴的なベネフィットを提示しているプロジェクトを紹介します。
【熊本県・高森町】エンタメ業界と連携した熊本県立高森高校「漫画関連学科」による高校魅力化プロジェクト
南阿蘇地域唯一の全日制高校「熊本県立高森高校」は、地域はもちろん、全国でも活躍する人材育成に貢献してきました。
しかし、近年は入学者が大幅に減少し、高校の存続が危ぶまれることから、高森高校の活性化が課題となっています。
そこで、東京の「漫画出版社(株)コアミックス」、「熊本県教育委員会」とタイアップし、全国初となる「公立高校」での新学科「マンガ学科」を新設します。併せて「教育」をフックに地域活性化、地方創生への取り組みの加速を目指しています。
そんな意義深いプロジェクトですが、町のホームぺージと町営ケーブルテレビに企業名の掲載以外に、ユニークなベネフィットをいくつか提示しています。そのひとつが、南阿蘇鉄道トロッコ列車乗車体験や2016年の熊本地震で被災した同鉄道のレールのオブジェの贈呈です。
また、同鉄道の線路枕木に、企業名とメッセージが入ったプレートを設置し、その枕木のオーナーになってもらう「南阿蘇鉄道枕木オーナー」への登録など、復旧・復興支援につながるベネフィットも展開しています。
さらに、小中一貫教育によるICT教育プログラムの現地視察や、町長との会見及びメディア公開、端末上で電子書籍や新聞記事が見られる「タブレット図書館」の満足度改善のために1カ月間限定でモニターとしての協力など、町との関係性の構築・事業支援できるベネフィットもあります。
【熊本県・高森町】エンタメ業界と連携した熊本県立高森高校「漫画関連学科」による高校魅力化プロジェクト
しかし、近年は入学者が大幅に減少し、高校の存続が危ぶまれることから、高森高校の活性化が課題となっています。
そこで、東京の「漫画出版社(株)コアミックス」、「熊本県教育委員会」とタイアップし、全国初となる「公立高校」での新学科「マンガ学科」を新設します。併せて「教育」をフックに地域活性化、地方創生への取り組みの加速を目指しています。
そんな意義深いプロジェクトですが、町のホームぺージと町営ケーブルテレビに企業名の掲載以外に、ユニークなベネフィットをいくつか提示しています。そのひとつが、南阿蘇鉄道トロッコ列車乗車体験や2016年の熊本地震で被災した同鉄道のレールのオブジェの贈呈です。
また、同鉄道の線路枕木に、企業名とメッセージが入ったプレートを設置し、その枕木のオーナーになってもらう「南阿蘇鉄道枕木オーナー」への登録など、復旧・復興支援につながるベネフィットも展開しています。
さらに、小中一貫教育によるICT教育プログラムの現地視察や、町長との会見及びメディア公開、端末上で電子書籍や新聞記事が見られる「タブレット図書館」の満足度改善のために1カ月間限定でモニターとしての協力など、町との関係性の構築・事業支援できるベネフィットもあります。
【熊本県・高森町】エンタメ業界と連携した熊本県立高森高校「漫画関連学科」による高校魅力化プロジェクト
【北海道・上富良野町】十勝岳噴火からの復興を描く『泥流地帯』映画化プロジェクト
上富良野町では、町を舞台にした三浦綾子の名作『泥流地帯』『続泥流地帯』を映画化し、2022年公開を目指しています。「映画化を進める会」を設立し、映画化実現に向けて町民一丸となって、製作・公開に向け、動き出しています。
また、映画製作やプロモーションに地域全体で関わり、ソフト・ハード両面で長期的に観光と地域振興の拠点として活用できる施設の整備も進めています。
町が提示しているべネフィットとしては、全国公開映画のエンドロールや町のホームページへの社名掲載があります。掲載順序や掲示サイズは寄付金額により異なる可能性がありますが、映画のエンドロールに企業名が掲載されれば、確実に企業のPRにつながります。
また、金額によっては、全国公開映画のエンドロール掲載だけでなく、映画のスポンサー企業と同等の企業PRや、各種イベントなどでの社名掲示も検討しています。
【北海道・上富良野町】十勝岳噴火からの復興を描く『泥流地帯』映画化プロジェクト
また、映画製作やプロモーションに地域全体で関わり、ソフト・ハード両面で長期的に観光と地域振興の拠点として活用できる施設の整備も進めています。
町が提示しているべネフィットとしては、全国公開映画のエンドロールや町のホームページへの社名掲載があります。掲載順序や掲示サイズは寄付金額により異なる可能性がありますが、映画のエンドロールに企業名が掲載されれば、確実に企業のPRにつながります。
また、金額によっては、全国公開映画のエンドロール掲載だけでなく、映画のスポンサー企業と同等の企業PRや、各種イベントなどでの社名掲示も検討しています。
【北海道・上富良野町】十勝岳噴火からの復興を描く『泥流地帯』映画化プロジェクト
【大阪府・泉佐野市】#ふるさと納税3.0(ふるさと納税×CF)地場産品創出支援事業・中小企業者支援事業
大阪府泉佐野市では、「#ふるさと納税3.0」という取り組みを進めています。
「#ふるさと納税3.0」は、企業や個人事業主から新たな地場産品に関する提案を広く募集し、プロジェクトを立ち上げ、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングで資金を調達します。クラウドファンディングで設定した目標額を達成すると実際に事業がスタートし、新しく生まれた地場産品は返礼品としてクラウドファンディングの寄付者に届くという新しい取り組みです。
べネフィットは、寄付金額に応じて、いくつかのプランがあります。例えば、10万円以上の寄付の場合、市のホームぺージに企業名を1年間掲載、100万円以上の場合、市役所で感謝状の贈呈式の開催と市長との意見交換の場の設定、300万円以上の場合、ふるさと納税に対する取り組みや革新的な自治体経営についての講演の実施などが挙げられています。
市長との意見交換や講演の開催などは、泉佐野市とつながりをもつきっかけにもなり、このプロジェクトに興味・関心がある企業にとっては、有益なベネフィットといえます。
【大阪府・泉佐野市】#ふるさと納税3.0(ふるさと納税×CF)地場産品創出支援事業・中小企業者支援事業
映画のエンドロールや地元メディアでの企業名掲載といった、企業名のPRにつながるベネフィットだけでなく、現地視察や市長との意見交換など自治体と関わりをもつきっかけとなるようなべネフィットが多くあります。今回、紹介した自治体以外にも、ベネフィットが特徴的な自治体がたくさんあります。ベネフィットが何かに着目して寄付先を選ぶこともひとつの手段です。
(遠藤香織)
「#ふるさと納税3.0」は、企業や個人事業主から新たな地場産品に関する提案を広く募集し、プロジェクトを立ち上げ、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディングで資金を調達します。クラウドファンディングで設定した目標額を達成すると実際に事業がスタートし、新しく生まれた地場産品は返礼品としてクラウドファンディングの寄付者に届くという新しい取り組みです。
べネフィットは、寄付金額に応じて、いくつかのプランがあります。例えば、10万円以上の寄付の場合、市のホームぺージに企業名を1年間掲載、100万円以上の場合、市役所で感謝状の贈呈式の開催と市長との意見交換の場の設定、300万円以上の場合、ふるさと納税に対する取り組みや革新的な自治体経営についての講演の実施などが挙げられています。
市長との意見交換や講演の開催などは、泉佐野市とつながりをもつきっかけにもなり、このプロジェクトに興味・関心がある企業にとっては、有益なベネフィットといえます。
【大阪府・泉佐野市】#ふるさと納税3.0(ふるさと納税×CF)地場産品創出支援事業・中小企業者支援事業
映画のエンドロールや地元メディアでの企業名掲載といった、企業名のPRにつながるベネフィットだけでなく、現地視察や市長との意見交換など自治体と関わりをもつきっかけとなるようなべネフィットが多くあります。今回、紹介した自治体以外にも、ベネフィットが特徴的な自治体がたくさんあります。ベネフィットが何かに着目して寄付先を選ぶこともひとつの手段です。
(遠藤香織)