【寄付先探しのヒント】まちを助けてくれる人材を育てるプロジェクト3選
2022-01-27 08:00:00
先生と子供たちのお遊戯の様子

人口減少や少子高齢化が進むなか、全国の自治体は若者が帰ってきたくなるまちづくりの必要性に迫られています。若者に生まれ育ったまちにとどまってもらい、まちの活性化に貢献してもらうためには、郷土愛を育むと同時に、将来のための育成も不可欠です。ここでは、まちに必要な人材確保や、人材育成に力を入れる取り組みを紹介します。子どもや若者という未来への投資に関心がある企業の方、必見です!

【北海道・倶知安町】保育士・保育教諭確保事業

先生のお話を聞く子供たち 雪をかぶった山景色とスノーボードを持った男性
「子どもを産みたい、育てたい」と思えるまちづくりに向けて、待機児童ゼロを目指すとともに、一時預かりや延長保育、放課後児童クラブの支援など、柔軟な保育体制の実現を目指すプロジェクトです。

倶知安町は、国際リゾートとして知られるニセコエリアの中心地であり、観光・飲食を中心としたサービス業に携わる若い世代が多く暮らしています。また、農業も盛んで、これらの業種に従事する人の多くは、土・日曜、祝日なども就業しなければならず、休日保育のニーズが高まっています。しかし、休日預かりに対応できる託児施設は町内に1カ所しかなく、預け先がないことから就業できない人もいます。

そこで、本プロジェクトでは、保育人材確保一時金や奨学金返還支援助成金の交付で保育士・保育教諭が暮らしやすい環境を整えると同時に、町の保育士・保育教諭募集情報を広くPRすることで外部からの人材を募集します。

安心して子育てできる環境を作ることで、定住促進にもつなげます。

【北海道・倶知安町】保育士・保育教諭確保事業

【茨城県・高萩市】「Takahagiファン」を増やすための魅力発信プロジェクト

海水浴を楽しむ人々と入江 桜並木とお堀
人口減少に歯止めをかけたい高萩市の取り組みです。「Takahagiファン」を増やすことを目的としており、観光促進、空き家・空き店舗対策、子育て支援、移住・定住促進など、その取り組みは多岐にわたります。

観光促進では、地域資源を発掘し茨城県最大の小山ダム(こやま湖)でカヌーやボートを楽しむ体験型ツーリズムの醸成や市内各地のみどころを巡る周遊型観光の推進など。空き家・空き店舗対策としては、古民家を活用した宿泊施設などの整備を進め、移住定住の促進にもつなげます。子育て支援では、ランドセルや入学祝い金などを支給するほか、U・I・Jターンする若者には奨学金返還を支援します。

こうした取り組みを通じて市民の郷土愛を育み、将来まちの発展に力を貸してくれる人材の育成へとつなげます。


【茨城県・高萩市】「Takahagiファン」を増やすための魅力発信プロジェクト

【福岡県・うきは市】先進的ICTを活用し、「生きる力を磨く」教育法で世界に羽ばたく人材を育成

タブレットを持つ生徒たち 先生と子供のコミュニケーションの様子
タブレット端末による学習やプログラミング教育といった先進的な学習方法を導入し、学力向上に加え、子どもの思考力や感性、「生きる力」を磨く教育環境を整えようとする取り組みです。

うきは市内すべての小・中学校が日本教育工学協会(JAET)の学校情報化優良校に認定されており、児童生徒1人1台のタブレット端末の配置やデジタル教科書導入など、先進的な教育環境を整備しています。タブレット端末を活用したプログラミング教育では、ゲーム感覚で楽しみながらプログラミングを学べるソフトを導入し、技術だけではなく論理的な思考力も養っています。

また、ICT(情報通信技術)を活用した教育を行う際に教職員をサポートするICT支援員やデジタル人材の招聘による指導力の向上や、日本人ALT(外国語指導助手)の配置による英語教育の拡充、音感教育の導入や外国との異文化交流を実施しています。こうした取り組みを通じて世界で活躍できる人材を育成し、地元育ちの若者たちが新しい価値観で魅力あるまちづくりに取り組める環境を整備していきます。

【福岡県・うきは市】先進的ICTを活用し、「生きる力を磨く」教育法で世界に羽ばたく人材を育成

今、まちに必要な人材を確保するプロジェクトや、将来まちのために力を貸してくれる人材を育てる取り組みを紹介しました。まちづくりは、「人づくり」ともいわれます。「未来への投資」にご興味ある企業の皆様、ぜひご検討ください。
(日下智幸)