青森県 平川市のプロジェクト概要

平川市は、青森県南部、津軽平野の南端に位置し、水田地帯として利用される平坦地、水稲とリンゴの複合栽培地として活用されている台地といった農業に適した肥沃な土壌に恵まれ、八甲田・十和田火山群の一部に属している山間地もあります。 猿賀小学校・尾上中学校区と松崎小学校区に住む子どもたちのなかには、自宅から学校まで2~4.5キロメートルもの距離があり、徒歩または保護者の送迎により通学しており、かねてより、生徒・保護者への負担および安全確保が問題となっていました。 そこで、当市では、児童・生徒が安全に登校できるよう、町会及び地域運営組織が運行者となって児童などを送迎し、それに対して市が支援する「共助の仕組み」による児童・生徒送迎バスの運行を2022年12月からスタートしました。 ほかの自治体にも「民間事業者に委託する」運行形態はありますが、当市のように実際の運行業務自体を地域が担う取り組みは全国的にも珍しいものです。 本事業は、雪の中、長距離を歩いて通学する子どもたちの安全・安心を守るだけでなく、「地域全体で子どもたちを支える」というコミュニティ意識の醸成にもつながるものだと考えています。

なぜ寄付を募るのか

猿賀小学校・尾上中学校区では、猿賀小学校まで約2.5キロメートル、尾上中学校まで約4.5キロメートル、松崎小学校区では、松崎小学校まで約2キロメートルと、遠距離通学を余儀なくされています。子どもたちは、徒歩または保護者の送迎で通学しています。 保護者からは「無事に登下校できるか、安全面で不安がある。特に冬期は、除雪車が車道をかき分けた雪のために、歩道の幅が狭くなり心配です」といった声が寄せられていました。 当市では、教育委員会が運行するスクールバスは、学校の統廃合により運行が必要となった場合にのみ運行するという方針のため、上記の地区では運行できません。 そこで、町会または地域運営組織が運行者となって子どもたちを送迎し、それに対して市が支援するモデル事業を2022年12月19日から試験的に実施しています。 これまでの地域の課題だった遠距離通学せざるを得ない子どもたちの安全・安心の確保を地域が自ら解決したことは、地域ぐるみで子どもたちを支えるコミュニティ意識の醸成にもつながります。 こうした当市の取り組みにご賛同いただける企業の皆様、温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

プロジェクトのポイント

地域の課題を地域で解決する共助の考え方に基づき、以下2点をポイントに事業を進めています。 1.運行業務自体を地域が担う共助の仕組みの確立 登校時、子どもたちは指定されたバス停留所に集まり送迎車に乗って学校まで、下校時は学校から自宅まで乗車しています。現在、全地区で44世帯61人の児童・生徒が利用しています。地域の子どもを預かり、安全に送迎するため、運転員には講習を義務付けています。また、ミーティングを定期的に開催し、よりよく運営するために、問題点を洗い出しています。 2022年12月から運行を開始しておりますが、こうした取り組みはほかの自治体では例がなく、モデル事業・実証事業として位置付けています。 2.コミュニティ意識の醸成 バスの運転員や運転補助員だけでなく、保護者や地域の方々にはバス停留所での子どもたちの見守りをお願いしています。登校時、バスを待つ間または車内では、子どもと地域の方々とで自然と会話が生まれ、地域コミュニティへの愛着心の醸成につながっています。また、地域ぐるみで子どもたちを支えることにもつながっています。

困りごと・課題

猿賀小学校・尾上中学校区、松崎小学校区それぞれ、定員10人乗りの乗用車をそれぞれ2台ずつ配置しており、地域から選出する運転員および運転補助員の2名体制でいずれも有償ボランティアという形で運行しています。 運転員は安全な運転を、運転補助員は、乗り降りの際のサポート、乗車名簿のチェック、車内の安全確保などを行っています。 登校時間は7~8時、下校時間は15~17時という時間帯ということもあり、主に、仕事や育児がひと段落した60~70代の地域の方々が担ってくれています。しかし、継続的に運行していくためには、その人数は充分とはいえず、人材の確保が課題です。 また、車両は現在レンタルしておりますが、本格的、そして永続的に運行するためには、車両を購入したいと考えています。

メッセージ

本事業に取り組む前から猿賀小学校・尾上中学校区は、地域の方々による登下校の見守り活動を実施していました。また、松崎小学区では平川市西地区まちづくり委員会が組織されており、いずれも共助の仕組みが根付いていました。 本事業を進めていくうえで、町会やまちづくり委員会と何度も話し合いを重ねていますが、「安全面を考えると、下校時は、自宅前まで送り届けたほうがよいのではないか」など利用する子どもたちや保護者のことを第一に考えたポジティブな意見ばかりで、本当の意味での共助の地域コミュニティが成り立っているように感じています。 現在、モデル事業となっていますが、来年度以降の継続運行も検討しています。 全国的にも珍しい取り組みである「共助による児童等送迎者車運行」を、安全第一に継続していくためには、企業の皆様の支援が必要です。いただいた寄付は運転員や運転補助員への有償ボランティア代や車両購入費に充てたいと考えています。 地域コミュニティの醸成、および地方創生にご関心のある企業の皆様、お力添えいただけますと幸いです。

現在の寄付額
100,000
目標金額:5,000,000
※目標金額を達成すると自動で募集終了となります
寄付件数
1
募集終了まで残り
79
SDGs目標
sdg-4sdg-11