北海道 三笠市のプロジェクト概要

三笠市は北海道のほぼ中央、空知地方南部に位置し、札幌市街から車で30分、新千歳空港からも車で1時間ほどと交通アクセスも良好です。約1億年前の「生命の痕跡」とされるアンモナイトの化石や、北海道という島の成り立ちを物語る垂直に隆起した地層、5,000万年もの年月をかけて生成された石炭など、地質学的にも貴重な地域です。 当市は、およそ150年前に石炭が発見されてから「炭鉱のまち」として栄えましたが、エネルギー需要の転換とともに鉱山の閉鎖が相次ぎ、一時は6万3,000人を数えた人口も、現在は約8,000人に減少しています。人口減少や高齢化が進むなか、まちの存続と発展を目指し、持続可能な地域づくりへの取組みを進めています。 当市には約7.5億トンの石炭が地下に眠っているといわれます。本事業では、石炭を地中で加熱して可燃性ガスを生産し、それを水素製造や発電事業に活用します。さらにガスや水素の製造過程で排出されるCO2を農業分野などに活用するほか、旧炭鉱の採掘跡に貯留・固定しているカーボン(石炭)をリサイクルする事業を推進し、低炭素なまちづくりや水素による新たな産業の創出につなげます。

北海道 三笠市への寄付で得られるベネフィット

感謝状の進呈

100万円以上を御寄附頂いた際は感謝状を進呈しています。

なぜ寄付を募るのか

カーボンリサイクル事業に関しては、これまで基礎実験が中心でしたが、事業化に向けた実証実験を行う段階に入っています。そのため、さらなる資金や技術力が必要になると考えており、事業全体で約15億円の予算が見込まれています。 そこで本事業に関心を寄せる企業から経済的・技術的な協力をいただき、緊密に連携して技術開発を進め、事業化につなげたいと考えています。企業の皆様には寄附を通して当市と新しい関係を築き、水素の製造や活用事業、脱炭素事業に参入いただくことが可能です。 水素および脱炭素事業は、今後も重要度が高まる注目分野と考えています。新しいエネルギーとして注目される水素の活用や脱炭素社会に向けた当市の取組みに、ご賛同いただける企業を募集しています。

プロジェクトのポイント

本事業は地域資源を活用したエネルギー事業です。本事業で蓄積した技術や事業モデルは、道内はもちろん、九州等の産炭地でも適用可能です。また、カーボンリサイクルなど脱炭素に向けた事業を兼ねている点が大きな特徴といえます。これは「H-UCG(ハイブリッド石炭地下ガス化)事業」とよばれ、大きく次の3つの分野に区分されます。 ①UCG:石炭を地中にある状態で燃焼させ、その熱で周囲の石炭をガス化 ②カーボンリサイクル:UCGガス中のCO2を分離・回収・活用し、余剰を旧炭鉱内の払跡等に貯留 ③水素製造:UCGガス中の水素を分離・精製し、地産地消による分散型のエネルギー基盤を構築 上記3分野において、基礎実験では一定の成果が出ていることから、今後は段階的に実証実験を行っていきたいと考えています。実証実験には、ガス化炉やH-UCG地表プラント、UCGガス前処理プラント、UCGガス利用プラント、CO2分離回収プラント、水素製造・利用プラント、複合ガス化プラントなどが必要とされ、予算がついた施設から順次建設を進める予定です。

困りごと・課題

産炭地にあるまちは炭鉱の閉鎖とともに活気を失い、人口減少などの問題に直面しています。これは地域の産業を炭鉱に依存し、観光をはじめとする他分野の産業が育っていなかったことも原因の一つです。産炭地には新しい「何か」が必要であり、石炭という地域資源を活用した新しい産業の創出は、地域活性化に必要不可欠と考えています。 本事業の進展により、プラント視察などを通して交流人口の拡大が見込まれるほか、将来的には水素やCO2の利用による産業の集積にもつなげたいと考えています。 北海道には約150億トンの未利用石炭が眠っているといわれます。当市で誕生した新しい産業は「三笠モデル」として他の産炭地にも広がり、道内全体の利益にも貢献できると考えています。今回の寄附を通して、新しい産業の創出に力を貸してくださる企業の皆様を募集しています。

メッセージ

三笠市は石炭需要の増加とともに発展し、1950年代には人口が6万3,000人を超えたこともありました。しかし、エネルギー需要の転換とともに閉山が相次ぎ、近年は約8,000人まで減少しています。炭鉱の閉鎖によって急速に人口減少や高齢化が進み、まちは活気を失い、そのことがさらに閉塞感を高めてしまっています。 こうした状況は全国の産炭地においても同様であり、それを打破するための取組みが求められています。本事業は、かつて繁栄をもたらした石炭を再び活用することで新しいエネルギーや産業を創出し、来るべき脱炭素社会に対応するものです。本事業の成功は、多くの産炭地に地域の再生をもたらすと考えています。 人口減少や少子高齢化が進む地域の再生には、皆様からの支援が必要です。小さなまちの挑戦に、ぜひ力をお貸しください。 ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

現在の寄付額
127,891,779
目標金額:1,500,000,000
※目標金額を達成すると自動で募集終了となります
寄付件数
17
募集終了日
2025/03/31
SDGs目標
sdg-7sdg-8sdg-9sdg-11sdg-13sdg-15