【寄付先探しのヒント】まちに新しい交流の場をつくるプロジェクト3選
2022-01-04 08:00:00
街並と山

地域の力を取り戻すため、市民同士や域外の人たちを巻き込む場を作り交流人口を生み出すことも有効です。今まで地域で力を入れてきたものを先鋭化させ、さらなる発展を考えている自治体の様々な取り組みはどんなものか。今回は、道の駅を活用し、特産品を中心とした物産振興を図る取り組みやスポーツ施設を中心とした域外との交流、図書館を利用した市民の生きがいを形成するまちづくりといった手法を取っている3つの自治体の紹介をいたします。

【宮崎県・都城市】都城市物産振興拠点施設整備事業

商業施設エントランス 商品売り場 飲食スペース
肉用牛・豚・鶏の令和元年市町村別農業産出額の合計では全国1位、市内酒造メーカーの焼酎売上高も2020年で9年連続1位など、「日本一の肉と焼酎のふるさと」としても知られている都城市。当市では、それらを中心にさらなる物産振興を目指していますが、需要・供給・販売の分野でそれぞれ課題を抱えています。本事業は、それらの解決に向けて「道の駅 都城」を「食べる」「買える」「売る」「楽しめる」「伝える」といった機能を併せもち、物産振興をけん引できる力をもった新たな物産振興拠点として再整備します。

新しい道の駅は「NiQLL(ニクル)」という愛称も決まり、2023年度のリニューアルオープンを目指して整備が進んでいます。新拠点は人々の交流拠点となり、市民や観光客の方々に愛されるランドマークとして有効に機能することに加え、防災拠点としても期待されています。

【宮崎県・都城市】都城市物産振興拠点施設整備事業

【滋賀県・彦根市】にぎわいを創出するスポーツ・文化交流センターの整備

広場で行き交う人々 バスケットボールコート 休憩スペースと談笑する人々など
彦根市は、多くの市民ランナーが参加する「彦根シティマラソン」の開催など、スポーツを通じたまちづくりに取り組んできました。そして、2025年の第79回国民スポーツ大会および第24回全国障害者スポーツ大会の開催など、今後も当市を舞台に大きなスポーツイベントが予定されています。この大会の主会場となる県営金亀公園(仮称・彦根総合運動公園)の整備に伴い、新たなスポーツ・文化交流センターの建設を進めています。

新しいスポーツ・文化交流センターは、大小2つのアリーナやトレーニング室、弓道場などを備えた「スポーツ棟」と、多目的ホールや様々な用途に対応可能な会議室、図書・学習ラウンジを備えた「まちなか交流棟」で構成され、様々な目的で訪れる利用者が交流できる複合施設を目指しています。

また、スポーツ・文化交流センターでのスポーツ観戦やイベント参加を通じ、当市や周辺地域の観光を結びつけることで、新たなスポーツツーリズムの推進を図り、宿泊や飲食、交通輸送、みやげ・特産品の企画・販売といった関連産業の振興や、交流人口拡大による経済の活性化につなげたいと考えています。

【滋賀県・彦根市】にぎわいを創出するスポーツ・文化交流センターの整備

【熊本県・荒尾市】市立図書館リニューアル事業

荒尾市立図書館エントランス 書籍棚とテーブルセット 読書する人と子供たち
熊本県荒尾市では、誰もが生きがいをもって生活できるまちづくりや生涯学習の推進などに取り組んでいます。その一環として図書館機能を老朽化してしまった旧図書館から市内中心部に立地する商業施設「あらおシティモール」にオープン予定の新しいコンセプトの図書館に移します。

新しい図書館では、旧図書館と比較して蔵書数約1.2倍、貸出数約3倍、来館者数約3.5倍を目標値に掲げ、学びの機会の充実・強化を図っています。また、子育て支援や世代間の交流拡大、ICT(情報通信技術)を活用したデジタルライブラリーなどを整備し、賑わいの創出を図ります。多彩な機能を備えた新しい図書館を通じて市の魅力を高め、多くの人が住み続けたいと思えるまちづくりを目指します。

市では様々な分野の書籍や資料を充実させるため、出版社や教育関連企業、デジタルコンテンツを扱う企業などからの寄付やアドバイスにも期待しています。

【熊本県・荒尾市】市立図書館リニューアル事業



各自治体とも長所の利用やまちづくり方針に沿った取り組みで魅力的な拠点をつくり、域内の活性化を目指しています。それぞれのプロジェクト紹介ページにはさらに詳しい情報がありますので、ぜひご覧ください。