【寄付先探しのヒント】デジタル技術を活用したまちづくり3選
2022-07-20 08:00:00
説明会の様子

デジタル技術を利用したスマートシティ推進の取り組みが注目されています。ICTやAIなどを活用することで便利で効率のよい住民サービスの提供が期待されますが、同時に高齢者を含む全ての住民がもれることなく活用できる仕組み作りが求められています。まちのデジタル化を進める先進的な3つのプロジェクトを紹介します。

【北海道・上士幌町】スマートタウンの推進~ICT先端技術により環境に配慮しながら人々の持続的な幸せを目指すまち~

タブレットを操作する様子
住民の3人に1人が高齢者という、高齢化率が高い上士幌町の取り組みです。町ではICTの先端技術を用いて、基礎インフラと生活インフラ・サービスを効率的に管理運営し、人々の生活の質の向上や継続的な経済発展を目指しています。

プロジェクトの内容は、高齢者向けのタブレット端末配布、行政と住民の双方向コミュニケーション実現のためのAIチャットボットの機能拡充、住民へのスマホ教室の開催、AIやICT技術を駆使した効率的な買い物の仕組みの整備など。情報弱者、交通弱者とよばれる高齢者にも配慮し、「誰も置き去りにしない社会」の実現と地域住民の生活の持続的な向上を目指しています。

【北海道・上士幌町】スマートタウンの推進~ICT先端技術により環境に配慮しながら人々の持続的な幸せを目指すまち~

【大阪府】大阪スマートシニアライフ事業

大阪スマートシニアライフ事業イメージ図
大阪府では、2025年に開催される「大阪・関西万博」に向けて、「住民の利便性の向上を最大目標とし、住民とともに住民目線で、スマートシティを実現する」ことを目指しています。その一環として、高齢者にスマートシティサービスを使いやすく提供する「大阪スマートシニアライフ事業」を推進しています。

この事業では、一部地域の50歳以上の住民、約1,000名を対象に専用タブレット端末を無償で貸し出す実証実験を行っており、タブレット端末に格納された「買物代行サービス」や「外出介助サービス」、「電子版お薬手帳」、「おうちで外出体験」といった、様々なアプリのニーズ把握やマーケット規模などの検証などを行っています。

また、ICTよろず相談窓口(ヘルプデスク)を設置し、タブレット端末利用に関する質問・相談を無料で受け付けるなど、誰もが安心して利用できる体制を整備しています。

【大阪府】大阪スマートシニアライフ事業

【石川県・中能登町】デジタル技術を活用したまちづくり活性化事業

中能登町デジタル技術を活用したまちづくり活性化事業
中能登町では、町を挙げた情報化推進に早くから取り組んでおり、2006年には公設で町内全域に光通信網を整備し、各世帯のデジタル・ディバイド(情報格差)解消に向けて施策を進めてきました。

このプロジェクトは、「やさしい風土に磨きをかけ、誰もが笑顔で活躍できるまち」をコンセプトに掲げ、すべての人が快適に過ごせる「バリアフリー首都」を目指すものです。具体的には、AIやIoT(モノのインターネット)などを活用した「観光ガイド支援」「古民家鍵管理・コンシェルジュの開発」「伝統技術の継承と観光産業化」「持続可能なグリーンスローモビリティの構築」の4つの事業に取り組みます。

これにより地域の魅力を高め、交流人口や関係人口の増加、さらには移住・定住の推進にもつなげようとしています。

【石川県・中能登町】デジタル技術を活用したまちづくり活性化事業

AIやIoTなどのデジタル技術の活用は、自治体運営にも欠かせないものとなっています。同時に情報弱者が多いとされる高齢者への対策も必須であり、実証実験などを重ねて慎重に進める必要があります。誰一人取り残さない社会の実現に向けたこれらのプロジェクトに、寄付を検討してはいかがでしょうか。