静岡県西部に位置する袋井市は、南部に遠州灘の沿岸が広がっています。東日本大震災以降、沿岸部で暮らす住民の生命と財産を守るため、平成の命山や防潮堤の整備などに加え、保全と利活用による沿岸部の活性化に向けた検討を進めてきました。 これまでの検討の中で、海岸侵食や津波の被害が想定される地域に対する負のイメージを払拭するため、防潮堤整備のほか、将来に向けた明るいビジョンなどハード・ソフト両面の対策が求められています。 こうしたことを踏まえ、多様な主体が連携し、新しい時代の風を力にして、海という地域資源の磨き上げにより、新しい人の流れをつくり、活力を呼び込むことを目指すためのものであり、本市全体の価値向上や発展につなげていくことを目的とする「袋井市海のにぎわい創出ビジョン」を令和5年1月に策定し、地域活性に向けた様々な事業を展開していきます。
防潮堤整備の完成目途が立ち、地震被害想定における津波高に対する安全が確保されようとしている今こそ、これまで検討してきた防潮堤を含む地域資源の利活用に関するアイデアを具現化し、多く方々に本市の沿岸部が持つポテンシャルを認識してもらう絶好の機会が到来しており、地域活性につなげていきたいと考えています。
当プロジェクトは、海岸や防潮堤、スポーツエリアといった地域資源と地域住民、行政を「海のにぎわい創出プロジェクト」が有機的に結び付け、「自然環境の保全」に加え、「地域資源の利活用」と「まちの魅力の発信」の3つの観点を持って、本市の新しい価値創出に向けた持続可能な取組を推進していきます。 1 自然環境の保全~持続可能な環境づくり~ 海を接点とした新たな仲間との共感をもとに、地域内外の多様な主体と白砂青松の美しい景観を形成する砂浜や防風林、多様な動植物を育む自然環境の保全に向けた取組を一層推進していきます。 2 地域資源の利活用~地域未来を創る仲間づくり~ スポーツ拠点施設などの既存資源に加え、海や防潮堤など一部のみの利用にとどまっている低利活用資源が有するポテンシャルを最大限引き出していきます。日の出や夕焼け、波の音、潮の香といった豊かな自然や景観を体感し、海を身近なものにするとともに、マリンレジャー・スポーツなどアクティビティの充実を図ります。 3 まちの魅力発信~選ばれるまちづくり~ 「海のにぎわい」や「海のある暮らし」など、まちの新たな魅力を戦略的・積極的に発信することで、「今、ここにしかない出会い」を呼び込めるよう、シティプロモーションの充実強化を図るとともに、利用者が発信したくなるような環境整備や機会の創出に取り組んでいきます。
海のにぎわい創出プロジェクトの推進に向けては、地域住民のほか沿岸部のレジャーを楽しむ方や近隣事業者、行政など多様な関係者との出会いから、地域の未来を共に考え、共に創り出すことが必要です。 地域とともにご協力いただける企業を募集しています。
静岡県西部に位置する袋井市は、温暖な気候で「クラウンメロン」をはじめとした農産物など豊富な資源溢れています。 明るい未来へ向かって大きく踏み出すことで、“スマイルシティふくろい”を創りあげていきます。