丹波市では、丹波市立農(みのり)の学校の運営資金を募集しています。農の学校は、新規就農を目指す人を対象とした全日制の農業学校です。年齢や経験に関係なく全国から受講生を募り、座学・実習で、有機農業の栽培技術や農業経営のノウハウを伝授します。
進学や就職を機に20歳~24歳の若者が都市部へと多く流出しており、慢性的な産業人材の不足や地域活力の低下が起きています。また、有機農業の分野で全国有数の伝統を持ち、丹波栗や丹波黒大豆、丹波大納言小豆といった「丹波ブランド」の農産物があるにもかかわらず、生かし切れていないという状況にあります。
「有機の里」として丹波市で古くから培われてきた有機栽培のノウハウをフックとして、市内外問わず新規就農者を呼び込みます。地域の農業人材育成拠点として「農(みのり)の学校」を据えて新規就農者を教育・支援することで、人材の定着や後継者の育成、「丹波ブランド」の強化、さらには既存の特産物の技術開発や新たな特産物の創出も目指します。1年間のカリキュラムで、農業後継者の育成を図っていきます。
阪神圏近郊の田園地帯であり、「丹波ブランド」の農産物などの魅力的な地域資源がある一方で、少子高齢化に伴い、地域産業の担い手の不足、地域の活力の低下という課題を抱えています。そのため、外部活力との協働・連携が求められています。
国内有数の「有機農業」の歴史を誇っています。農の学校は、日本初の公立全日制の有機農業学校として全国各地から受講生を受け入れています。現在、日本の食料自給率はカロリーベースで37%(2018年度)となり、農業後継者の育成が急務です。農の学校の受講生の真剣に学ぶ姿を見ていると、大いに心強い思いです。
農の学校は2019年4月に開校し、現在、第2期生12名の受講生が学んでいます。第1期生については、卒業後8名が丹波市内で農業に従事しています。また、2021年度(第3期生)に向けた受講生募集も始まっています。