沖縄本島の中北部に位置する恩納村。東は緑豊かな山々が広がり、西の海岸線は沖縄海岸国定公園の特定地域に指定され、美しい岬やサンゴ礁の沿岸が続いています。 観光においては、年間280万人ほどが訪れるほどの沖縄県を代表するリゾート地となっています。 多種多様なサンゴ礁は豊かな生態系を育み、村民はもとより漁業や観光業にも大きな恩恵を与えてきました。 そこで、当村は2018年に改めて自然の恩恵なしでは生きていけないことを認識するとともに、自らの生活様式や社会経済活動のあり方を見つめ直し、 行政・村民・事業者が一体となった、環境負荷が少ない持続的発展が可能な社会の構築に向け、自然環境に優しい地域づくりを目指すため、「サンゴの村宣言」をしました。 しかし、現在当村のサンゴは、海水温上昇・赤土流出・オーバーツーリズムなど様々な影響により、白化や死滅の危機にさらされています。 当村ではサンゴの減少を食い止め、回復を助けるために様々な取り組みを実施しています。 サンゴの植え付けや環境にやさしいダイビングやシュノーケリングの国際基準「Green Fins」の推進です。 当村のマリンレジャー事業者は100を超え、個人でマリンレジャーを楽しむ観光客も数多くいます。マリンレジャーは海の環境を知る素晴らしい機会ですが、サンゴを傷つけたり生き物に悪影響を及ぼしたりすることもあります。 当村ではマリンレジャーの環境への負荷を削減するために、「Green Fins」を村内の事業者へ広め、認定を行うことで、当村に訪れる観光客を巻き込んだ環境保全を行うことで、持続可能なマリンレジャーを実現します。
村内の7割を占める第3次産業は観光関連がほとんどであり、観光客の多くはサンゴ礁が織りなす美しい海に惹かれて訪れています。 サンゴがなくなることは観光客の減少=経済の衰退にもつながるのです。 実際にサンゴが大量白化した年には恩納村の名産品であるモズクの漁獲量が減少したこともあり、漁業への影響も懸念されています。 さらに、観光客の増加に伴ったオーバーツーリズムによる環境破壊や客単価の低さも課題となっています。 サンゴを守りながら経済を発展させていくためには、村内の大きな産業であるマリンレジャーによる環境負荷を減らしていくことが必須です。 それには村内事業者の環境保全に対する意識の向上および人材育成、具体的な現場での対策を行っていかなければなりません。
サンゴ保全に向けた具体的な行動を実施するには資金が必要です。 例えば、事業者の方々へGreen Finsの基準を広め認定店を増やすには認定のための専門家派遣が必要です。 また、サンゴの植え付けにおいても、水中で行うため、専門的な知識や器材、船が必要となってきます。 さらに、当村に訪れる方にもサンゴ保全の意識を持っていただくためには、これらの活動をもっと広めていく必要があり、協働・連携いただける企業を募集しています。
当プロジェクトは、村民・村内事業者・観光客が一丸となって美しい“サンゴの村”を次世代につなげられる仕組みを作るためのものです。 日本で初めて導入された「Green Fins」の推進、ビーチクリーンといったサンゴ保全活動はもちろん、サンゴを増やすためのサンゴの植え付け活動、毎年3月5日(サンゴの日)に行われる「Save The Coralプロジェクト」などの啓蒙活動を行っていきます。
当村のサンゴ豊かで美しい海が村民だけでなく世界中の方に愛されていることを嬉しく思います。 これからも多くの方にこの美しい海を楽しんでいただき、次の世代につなげていくために応援していただけると心強いです。 村民はもちろん当村の事業者、観光客、企業の皆様一丸となってサンゴ保全に取り組んでいきますので、ぜひその一員になっていただけたら幸いです。 そして実際に「サンゴの村」恩納村に訪れ、心休まるひとときや楽しい時間を過ごしてください。 ご支援のほど、よろしくお願いいたします。