大阪府阪南市は、大阪市内から電車で40分、関西国際空港から20分程の場所にある、人口約5万2,000人の街です。 北は大阪湾、南は和泉山脈に面し、市街地を静かな海と緑豊かな山林が囲む自然に恵まれた環境にあります。 市は2022年5月20日に、令和4年度「SDGs未来都市」と全国10都市の内の1都市として、「自治体SDGsモデル事業」に選定されました。 これを機に、これまで以上に環境問題に取り組むべく、お茶とアマモから始まるカーボンニュートラル！「はんなん・Co-ベネフィット」創出プロジェクトを立ち上げました。 Co-ベネフィットとは「ひとつの活動が様々な利益につながっていくこと」を指します。 具体的には、当市沖の浅瀬や干潟などの豊かな環境を活かし、海草のアマモを再生させる取り組みと、遊休農地でお茶を栽培する取り組みを柱に、SDGsを実現する活動を新たな消費などにつなげていく方針です。 これに少子高齢化対策である「シティプロモーションによる交流・関係人口の拡大、移住・定住促進」を組み合わせることで、魅力あふれるまちづくりを進めることが本プロジェクトの概要です。
当市は、高度経済成長期以降に開発された宅地や、平成になって開かれた阪南スカイタウンなどにより人口拡大が続いていました。しかし、2002年以降は人口減少に転じており、今後は急速に少子高齢化が進むことが予想されます。 そこで当市は、まちづくりに関する多角的な施策によって住みやすく子育てしやすい魅力的なまちをつくり、交流人口・関係人口や子育て世帯の転入の増加に結びつけることで、活気あふれる地域社会をつくる方針です。 あわせて地産地消などを進めることで、地域資源を活かす経済循環の仕組みをつくり、持続可能な地域社会を形成したいと考えています。 行政だけでは、この取り組みを進めることは難しく、多様な企業の皆様のご協力が必要だと判断し、企業版ふるさと納税の活用を決めたところです。 この取り組みにご賛同いただき、貴重な寄付金を得ることができた場合には、アマモの再生活動によるブルーカーボンの推進やグリーンカーボンにつながる遊休農地でのお茶栽培の取り組みのさらなる拡大やプロモーション等の費用にも活用する予定です。
お茶とアマモから始まるカーボンニュートラル！「はんなん・Co-ベネフィット」創出プロジェクトは、経済、社会、環境の三側面をつなぐ、統合的かつ重要な施策であり、その事業内容は3つの柱を中心に構成されています。 3つの具体的な事業内容は次の通りです。 陸と海からカーボンニュートラルを実現 ・休遊農地をお茶畑に転換しグリーンカーボンを推進 ・アマモ場（漁場）再生によるブルーカーボンの推進 ・環境教育推進の拠点整備 Co-ベネフィット創出により、新たな消費や交流人口を拡大 ・お茶の栽培や漁場の再生にあわせ、新たな地域ブランドを確立 ・陸や海で体験型コト消費の機会を拡大し阪南ファンを拡大 阪南に集まる人々のゆとりある時間生活を創出 ・「お茶のある暮らし」をキーワードにした市民の健康づくりを推進 ・漁場の再生や体験型コト消費の拡大などを通じた新たな雇用の創出 ・ゆとりある時間（生活）の実現に向けたテレワークステーション、遊休施設を活用したサテライトオフィスなど、サードプレイスの整備 これらの取り組みの相乗効果により新たな価値が創出され、持続可能な地域社会が形成されることを目指します。
環境の取り組みを成功に導くためにも、持続可能な地域社会を形成するためにも、地域資源を生かした経済循環が必要だと考えています。 この経済循環の代表的な仕組みのひとつが、地産地消です。当市では現在、市内で収穫される、海産物をはじめとする良質で豊富な食材をまちの中で消費し、地域経済を回していく仕組みづくりを推し進めています。 ただ、様々な取り組みを進めるに際しては、行政だけでは解決できないことや巧くいかない点も多く、企業の皆様の力をお借りすることが重要となります。 これまでに、お茶栽培やアマモ再生、地産地消、健康対策、交流人口拡大など、様々な施策や実証実験において、企業の皆様との協働を進めてまいりましたが、企業版ふるさと納税を活用することで、さらに多くの企業の皆様と連携する機会を拡大していきたいと考えています。
当市はこれまでも産官学連携や、企業などへの実証フィールド提供により、新たな価値の創出や地域の課題解決にも力をいれて取り組んできました。 企業の皆様、当市をフィールドに新規事業などの展開も見据え、『自然と人が共生するまちの実現』をともに目指しませんか。 当市では、共創・連携いただける企業の皆様を広く募集しています。 温かいご支援のほど、よろしくお願いいたします。
