滋賀県南部に位置する湖南市は、大阪、名古屋から100km圏内にあり、近畿圏と中部圏をつなぐ広域交流拠点でもあります。地域の中央を流れる野洲川付近一帯に平地が開け、水と緑に囲まれた自然豊かな地域です。 少子高齢化により人口減少が急速に進行しているなか、若年層を中心に地方から都市部に人口が流出していることなどにより、生産年齢人口の減少が一層進行しています。 そのため当市に適した地方創生の取り組みを進め、市民が満足できる政策を実施していくことが必要です。 そこで、次世代を担う若者が主体的かつ能動的に活動できるまちづくりの「たまり場」を創出し、若々しいまちを実現することを目的とした「こなんSDGsカレッジ」を創設しました。 若者ならではの新しい価値観や行動力により、地域および産官学などと連携し、学びを深めること、そして、当市の課題解決のための提言を行い、SDGsの観点を取り入れた「持続可能なまちづくり活動」を行うことを目指しています。 2021年度の「こなんSDGsカレッジ」では、大学生と市の新入職員がチームを組み、「2030年の湖南市の将来像」に即した政策提案を行いました。
当市の総人口は、1970年代の高度経済成長期から1990年代のバブル経済期にかけて急増しましたが、2005 年の5万5,325人でピークを迎え、2015年では5万4,289人と、緩やかな減少期に入っています。 住民基本台帳によると年少人口(0~14 歳)は平成2年(1990)の1万1,062人をピークに、2015年では7,588人と約31%減少しています。一方、老年人口(65歳以上)は増加傾向にあり、2015 年では1万1,576人となっています。 また、合計特殊出生率は2018年に1.35にまで低下し、全国及び県の値を下回っています。 若者の流出を食い止め、地域を活性化させるためには、若者が主役となりまちづくりに参画できる環境を整えることが必要だと考えています。 2021年度、こなんSDGsカレッジ生として活動した若者も進学や就職を機に市外に転出せざるを得ないケースが多いなか、途切れることのないよう、継続的にそしてより多くの若者に参加してもらえるような取り組みを進めていきたいと考えています。
「こなんSDGsカレッジ」では2021年度、取材や記事作成に関して学んだあと、当市で活躍する人に取材し記事として発信する「KONAN SDGs Studios」、中高生を対象に、森や木に関わるアクティビティとレクチャーを実施する「KONAN SDGs Action」などを実施しました。また、「同志社大学政策学部連携プログラム」では、同志社大学の学生と市の新入職員がチームになり、市の課題を見つけ、課題解決のための政策を提案、発表しました。「子育てによる保護者のストレス軽減」や「直接商品を選ぶ楽しさを全ての人に~湖南市×移動販売車~」など市の実情に即した具体的な施策提案を行いました。 2022年度は、中高生を募集し、座学と地域体験学習を通じて地域課題について考え⾃⾝のやりたいことを⾒つける「夏季集中地域探求学習 CAMP」や大学生のサポートを受けながら⾃分のやりたいことを育て、実際にチャレンジする「地域活動」、そして活動成果を地域の人に報告する「活動成果報告会の開催」を進めています。 2023年度は学びのフィードバックとチャレンジする若者を中心とした「こなんSDGsカレッジ」の自走を目標に進めて参ります。
若者ならではの持続的なまちづくり、そして地域が抱える課題解決のため、継続的に新たな若者に参加してもらえるよう途切ることのない事業継続が必要ですが、若者のモチベーションを高め、維持すること、またそれらをマネジメントする力が充分にありません。 また、将来的には、独立した若者主体の団体が、自主的に活動をし、市の将来像に基づいた政策提案をして、最終的には施策として実行されることを目標としています。 こうした当市の取り組みを見守っていただける企業の皆様、協力していただける企業の皆様、温かいご支援・ご寄付をどうぞよろしくお願いいたします。
湖南市では「ずっとここに暮らしたい!みんなで創ろう きらめき湖南」を掲げ、地域資源を生かした事業を行うだけでなく、SDGsの理念に基づき、誰一人取り残すことないまちづくりに取り組んでいます。 その一環として、「こなんSDGsカレッジ」をスタートさせました。「こなんSDGsカレッジ」は地域未来のキーパーソンとなる大学生などに、地域活動のプレーヤー&サポーターとしてのスキルを身に着けていただき、若者が継続的にまちづくりへ参画できる仕組みをつくることを目指しています。 こなんSDGsカレッジ生には「グローバルな視点を持ちながら、ローカルな湖南市を舞台に新しい価値を創造するひと」として「こなんSDGsカレッジグローカリスト」認定証を交付しています。2021年度は合計48名が授与されました。 企業版ふるさと納税を通して当市の魅力を知っていただくとともに、企業の力を地域の力にして本プロジェクトを進めて参ります。 若者の思いや考えがどのようにまちづくりに活用・反映されていくのか、見守っていただければと思います。ご支援を賜りますようお願いいたします。