岩手県 奥州市のプロジェクト概要

岩手県南部に位置する奥州市は、広大な市域をもち、中央部には北上川がまちを縦断するように流れ、その西岸には胆沢扇状地が、東側には田園地帯が広がっています。 日本二百名山のひとつ焼石岳や、国の名勝「イーハトーブの風景地」に指定された種山ヶ原とそこに連なる阿原山高原、星空日本一に輝いたこともある衣川地区、各所に湧く温泉など、豊かな自然のなかには観光資源が点在しています。 ただ、北には温泉郷で知られる花巻市、南には世界遺産のまち平泉町があり、その中間に位置することから通過型の観光地となってしまいがちなことが長年の悩みでした。 当市ではこの課題を解決し、さらに地域振興やスポーツ及び観光振興に結びつけて関係人口の創出・拡大を図るべく、「カヌー競技推進事業」を立ち上げました。 2016年開催の希望郷いわて国体の際に整備された「奥州いさわカヌー競技場」では、国内最高峰の競技大会や日本代表合宿などが行われてきましたが、今後は国際大会の開催などさらなる活用を目指します。またカヌー体験会の実施やオリンピック選手の育成を見据えたジュニアクラブの設立など、当市をカヌーの聖地とする取り組みを進める方針です。

なぜ寄付を募るのか

当市は、カヌー競技の普及が地域振興や観光振興、ひいては人口減少への有効な対策とされる「関係人口の創出・拡大」につながると判断し、次の3つを事業内容とした取り組みを進めています。 (1)カヌー競技大会の開催 奥州いさわカヌー競技場ではジャパンカップが毎年開催されるほか、日本選手権やNHK杯が行われてきましたが、カヌー競技をさらに普及させるためにも、国際大会の誘致が重要だと考えています。同時に、人気の合宿利用をさらに拡大させることも重要だと考えています。 (2)奥州いさわカヌー競技場周辺整備 同競技場を日本におけるカヌー競技の北の拠点とするには、選手受入れに必要な更衣室やトレーニング施設、艇庫など、設備の充実と、競技場周辺の整備が求められます。 (3)未来のトップ選手育成事業 将来にわたりカヌーの聖地としてあり続けるため、元日本代表選手で、地域おこし協力隊としてカヌー普及に携わってきた藤野浩太氏がコーチを務める「奥州ジュニアカヌークラブ」を2021年に立ち上げました。 いただいた貴重な寄付金は、上記事業を継続して実現するため活用させていただきます。

プロジェクトのポイント

奥州いさわカヌー競技場のさらなる活用と、体験型観光による観光振興がプロジェクトのポイントになります。 「奥州いさわカヌー競技場の活用」 胆沢ダムの直下にあり、年間を通して豊富で安定した水量が確保されること、水量調整が可能で天候に左右されないことを特徴として国内外から高く評価される同競技場を最大限に活用し、国際大会の開催を実現していきます。 また、競技後の入浴・休憩や宿泊が可能な温泉施設「焼石クアパークひめかゆ」が近くにあることを生かし、いま以上の合宿利用を目指します。 「体験型観光による観光の振興」 有名観光地に挟まれるという地理的課題を解決すべく、周辺の自然環境を生かした「体験型観光」という切り口で、観光振興に取り組みます。 例えばほとんど波がない馬留池ではカヌー体験や、最近人気のスタンドアップパドルボード(SUP)が楽しめるほか、難易度の高い奥州いさわカヌー競技場は、スリルが求められるラフティングでの利用を可能として、新たなニーズを獲得します。 焼石岳や紅葉が美しい栗駒焼石ほっとラインなど、周辺の観光資源と併せて活用することで、観光人口の拡大を実現していきます。

困りごと・課題

課題としてまず最初に挙げられるのは、資金面の問題です。 日本においてカヌー競技は、認知度、人気ともにまだまだマイナーな競技といわざるを得ません。そのため大会の参加者も少なく、運営経費の多くを市が負担しなければならないことが課題のひとつとなっています。 またダム直下の競技場は、長所も多い反面、出水によってコースが侵食されるため、維持・修復に毎年460万円ほどの費用が掛かることも課題となっています。 一方、観光客誘致の面にも課題はあります。 プロジェクトの中心となる胆沢ダム周辺は、奥州いさわカヌー競技場のほか馬留池などでのウォーターアクティビティ、温泉施設の焼石クアパークひめかゆや日本最大の農業用円筒分水工などの各種施設から、栗駒国定公園の一部である焼石岳をはじめとする豊かな自然など、観光資源が豊富で、観光エリアとして高い潜在能力を秘めています。 しかし、行政の力だけではエリアがもつ魅力を活用しきれていないのが現況で、観光の活性化に関するノウハウやPRについて、民間企業からのご提案やご協力があれば、真摯に検討したいと考えています。

メッセージ

2016年の希望郷いわて国体をきっかけに、奥州市とカヌー競技は出合いました。 そこから競技としてのカヌーがまちに定着しましたが、同時にアクティビティとしてのカヌーやSUPなどの水上スポーツも、「体験型観光」という当市の新たな魅力として、じわじわ浸透していると感じています。 今後は、地元からのオリンピック選手輩出のベースや、ウォーターアクティビティを充実させ観光地化を目指すなど、豊かな自然を生かした胆沢ダム周辺の整備・充実をさらに進めることで、地域振興及び観光振興を図る方針です。 可能性を秘めたこの胆沢ダム周辺を生かしたまちづくりに積極的に取り組めるよう、様々なかたちで応援をしていただけると心強いかぎりです。 ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

現在の寄付額
100,000
目標金額:1,000,000
※目標金額を達成すると自動で募集終了となります
寄付件数
1
募集終了まで残り
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SDGs目標
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