島根県と鳥取県の県境、山陰の中央に位置する安来市。 古より続く「たたら製鉄」をルーツにもつ高級特殊鋼「ヤスキハガネ」や、肥沃な農地、寒暖差の激しい中山間地で生産される農産物など、様々な特産品が当市の魅力を高めています。 当市では「人が集い未来を拓くものづくりと文化のまち」を将来像とし、「安来市 まち・ひと・しごと創生推進計画」において以下の4つの目標を掲げています。 ・基本目標1「結婚・出産・子育てを支援し、女性の定着を図る」 ・基本目標2「産業振興により、魅力ある雇用の場を創出する」 ・基本目標3「住環境を向上し、市民の定住意識を高める」 ・基本目標4「多種多様で魅力的な地域を形成する」 こうした施策に取り組むことで「安来市っていいよね! 安来市に住みたい!」と思ってもらえるようなまちづくりを進めています。 本プロジェクトは、基本目標1「結婚・出産・子育てを支援し、女性の定着を図る」を中心とするものです。 当市で、安心して子どもを生み・育てられる環境づくりに取り組むとともに、女性の視点を反映させた施策や事業を展開し、女性の定着を図ることを目標としています。
当市では現在、少子高齢化による地域の担い手不足、地域活力の低下が懸念されています。 市外への転出による人口減も問題です。男女とも10代後半~20代前半の流出が高く、なかでも女性の流出が多い現状があります。 労働力人口減少による地域経済成長への影響は多大です。人口流出に歯止めをかけ、地域に定着させるための施策が必要です。 人口流出が高い世代は、子育て世代とも重なる部分があります。そうした世代に対し、雇用の確保や、公営住宅の整備などを進めるとともに、本プロジェクト「女性の定着」という目標達成のためには「結婚・出産・子育てを包括的に支援する取り組み」が必要です。 ひとりひとりの女性が、安心して子育てするためには、医療、教育、地域コミュニティ、相談支援体制の構築、バリアフリーなまちづくりなど、様々な取り組みが必要とされます。また、こうした取り組みは誰もが安心して暮らせるまちづくりへとつながってゆくものだと思います。 「女性の定着」というキーワードから、住みやすいまちづくりに取り組むことは、当市の魅力を高める大きなポイントになることと考えます。 当市の取り組みにご共感いただけることを願っています。
本プロジェクトでは、結婚活動への支援、不妊治療費助成、子育て支援の拠点整備、包括的な相談体制の構築、放課後児童クラブの充実など、様々な施策を行い、出産・子育てを支援しています。 さらに、保育料軽減、第3子保育料無料、中学3年まで医療費の自己負担ゼロなど、子育てしやすい環境を整えています。 また、子育て環境のさらなる充実のため、次のような事業を行います。 ・教育支援センター事業 ・ふるさと教育推進事業 ・放課後児童健全育成事業 ・小中学校給食事業 ・学校図書館活性化事業 ・ICT教育推進事業 ・小児予防接種事業 「ふるさと教育推進事業」では、毎年教材を更新し、豊かな自然を生かした体験学習や、当市の伝統である「安来節」体験を通して、まちの歴史や伝統に興味と愛着をもつことを目標として、継続的に取り組みが進めています。 「小中学校給食事業」では、地産地消にこだわった調理実習等を行い、学校給食を通じて、自然の恵みを大切にする心を養うことや、伝統的な食文化を次世代に伝えていくための取り組みを進めています。
どじょうすくい踊りが特徴的な当市の伝統芸能「安来節」は、全国的に知られていることと思います。 当市には、まだまだたくさんの魅力があります。 肥沃な平野部から山間地域まで豊かな自然が広がり、また、交通アクセスの便利さを兼ね備え、ビジネスやショッピングと、生活に困ることはありません。 都会と田舎の「いいとこ取り」な住みよさが自慢です。 市民の皆さんからは、こんな声が聞かれます。 「人もまちものんびりしていて、せかせかしていないところがいいですね」 「車で10分もあれば中心市街地にも出られ、便利でありながらゆったりのんびり暮らせるので、大変住みやすい」 「保育所の質も高く、保育士の人数も多いので、しっかり子どもを見てもらえます。障害児保育の研修も行われており、いろいろな子どもがみんな仲良くやっています。都会の保育所では心配なことも多々ありましたが、こちらの保育所では安心して共働きができます」 「ひとりっ子が少なく、兄弟・姉妹が多い印象があります。それは子育てがしやすく働きやすいというところが関係しているのかもしれません」 子育て世代の女性に、当市の住み良さをもっとPRしていく方法を考えています。
母子健康包括支援センター「ぴっこりーに」は、妊娠期から子育て期までの保護者とそのお子さんを対象にした、相談・支援の、ワンストップサービス窓口です。 妊娠・出産・子育てに関する困りごとや気になることを何でも相談でき、常駐の保健師、助産師がアドバイスします。 希望に応じて家庭を訪問し、また、小中学生のための支援員、母子家庭のための支援員も配属され、途切れることのない支援を続けています。 「ぴっこりーに」はイタリア語で「かわいい子どもたち」という意味です。安来市の次世代を担う、かわいい子どもたちの笑顔があふれるように取り組んでいます。 子育ては、10年、15年、さらに続く、長期間にわたるものです。当市は行政として様々な支援に取り組み、子育て世代の女性、子ども、家族と、長い期間をともに歩んでまいります。 そこから、様々なつながりが生まれ、様々なまちづくりへの取り組みが生まれます。 「結婚・出産・子育てを支援し、女性の定着を図る」プロジェクトを進め、ひとりひとりの女性を支援することは、今後のまちづくりに欠かせないものです。 当市の取り組みへのご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。