アイヌ民族をテーマにした映画・XR制作プロジェクト 自然と共生する持続可能な地域社会の形成へ北海道 | 白糠町

北海道 白糠町のプロジェクト概要

北海道の東部に位置する白糠町は、人口約7,500人の町。「白糠」がアイヌ語の「シラリカ(岩磯のほとり)」を起源としているとおり、町内には「ショロ」「パシクル」「コイトイ」など、アイヌ語に由来する地名が多く、また、チャシ跡などの遺跡に加え、それらの場所にまつわる伝説も数多く残されています。 先住者であるアイヌの人々によって当町の礎が築かれた歴史的な経過・背景を踏まえ、まち全体がイオル(伝統的生活空間)であるという認識のもと、ウレシパ(互いに育む)の意識でまちづくりを進めてきました。 国内外でアイヌ文化の復興・創造に向けた機運が高まるなか、当町を撮影拠点とする「アイヌ民族をテーマにした映画」の製作プロジェクトが動き出しました。 このプロジェクトは、映画作品を通してアイヌ民族とその歴史・文化への国民理解を深めていただく機会を提供するとともに、当町の地域資源を全国に発信するプロモーションの展開によって、交流人口・関係人口の創出・拡大を図るなど、アイヌの人々とともに魅力ある地域社会の形成と地域の活性化に取り組み、ウレシパの社会実現を目指すものです。

なぜ寄付を募るのか

本プロジェクトは、アイヌの人々の誇りとともに、自然と共生する持続可能な地域社会の形成を目指すものです。 現在、世界規模の自然環境の変化、気候変動といった様々な環境問題が深刻化しています。これらの問題に対応し、持続可能な社会を構築していくため、いまなにを為すべきなのかが問われています。その実現に向けては、自然を尊びながら共存共生することがなによりも大切であり、こうした思いは、自然を敬い、感謝し、共生を実践してきた先住民族アイヌの人々の思想・精神にも重なるものです。 先人から受け継がれた豊かな地域資源は、次代を担う子や孫への贈り物という信念の下、アイヌの人々と一体となって進めている当町のまちづくりは、持続可能で多様性のある社会形成を体現し、国際社会が掲げるSDGsの理念にも合致する大変意義ある地方創生の取り組みであると考えています。 映画を通し、人と自然が共生する持続可能な地域社会の形成への思いを、多くの皆様と共有したいと願っています。地方創生を充実・深化させていくこの当町の取り組みが、企業の皆様の理念・CSR方針に通じるものでありましたなら、何卒ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

プロジェクトのポイント

アイヌ民族は、かつて北海道を中心にサハリン、千島列島、本州北部など広い地域に暮らし、山海の豊かな恵みを糧に、周辺の諸民族との交流を通じて独自の文化を生み出し、その成立は13世紀と考えられています。明治維新以降、日本の近代化とともに北海道の本格的な開拓が始まると、アイヌの人々は先祖伝来の土地を追われ、また、同化政策によって、独自の言語や習俗は禁じられ、伝統的な狩猟や漁労による生業をも奪われるなど、アイヌ民族のアイデンティティは急速に失われていきました。 こうした時代の変遷を経ながらも、アイヌの精神、知恵や文化は脈々と受け継がれ、現在、アイヌ文化復興の新たな動きが展開されています。「アイヌ施策推進法」が2019年4月に制定され、従来の福祉施策や文化振興に加え、産業振興などを含めた諸課題を早急に解決し、アイヌの人々の誇りが尊重される社会の実現に取り組んでいます。 この映画プロジェクトは、アイヌの伝統と文化を、記録、保存、継承するために欠かせないものになります。 そして、映画を通して「ウレシパ(互いに育む)」が、当町から、全国へ、世界へと広がってゆくことを願っています。

困りごと・課題

映画の製作に携わる人員は多数に上ります。また、事前のロケハン(場所探し、下見、確保、カメラアングルの確認など)や、撮影、編集など、複数の過程があり、その工程は長期間に及びます。さらに、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から、スケジュールの変更が生じることが見込まれます。 また本プロジェクトは、企業の皆様が映画製作に協賛する時に、もうひとつの形をつくるものだと考えます。「ふるさとコネクト」を通し、この映画製作に参画することは、まちづくりにも直結する、企業版ふるさと納税制度の意義に沿ったものになります。 もうひとつの課題は、アイヌの人々も高齢化問題に直面し、文化活動に専念することが難しい状況にあることが挙げられます。伝統行事の開催にも、独自の文化の伝承にも、アイヌ民族のアイデンティティを失わないためにも、アイヌ文化の担い手を確保し、次世代への円滑な継承を図っていく必要があります。

メッセージ

白糠町は、目の前に広がる太平洋と、豊かな森に囲まれたまちです。海と山の幸に恵まれたこの土地で、アイヌの人々は、自然と共生しながら暮らしてきました。当町は、アイヌの人々とともに「ウレシパ(互いに育む)」のまちとして、歴史を歩んできました。 現在当町では、人口減少に対応するため、当町のもつ自然や気候風土など、豊かな地域資源を生かした、様々なまちづくりに取り組んでいます。そのひとつであり、重要な役割をもつものが、本プロジェクト「アイヌ民族をテーマにした映画製作」です。 今後のまちづくりに、今ある自然環境を次世代へつなぐために、持続可能社会を実現するために、自然を尊びながら共存共生を実践してきた、先住民族アイヌの人々の思想、精神が、重要なものとなります。 子どもたちの笑顔があふれ、人と自然が共生する持続可能な地域社会の形成への思いが、映画となって、多くの皆様に届くようにと願っています。ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

目標金額:500,000,000
募集終了日
2025/03/31
SDGs目標
sdg-8sdg-10sdg-11sdg-14sdg-15sdg-17