湯前町は熊本県南部の球磨(くま)盆地に位置し、東側は九州山地を隔てて宮崎県と接しています。急峻な山々に囲まれた盆地特有の地形と気候が、独自の文化を形成してきました。日本遺産に認定されている「城泉寺(浄心寺)」をはじめ、歴史スポットも数多くあります。 当町では、学校での部活動の社会体育(スポーツクラブなどでの体育活動)への移行や生涯スポーツの推進を図り、「健康のまちづくり」を目標に運動する機会の創出や住民の健康維持・推進に取り組んできました。 少子高齢化や住民のスポーツ離れが進むなか、町内スポーツ施設の老朽化なども課題になっています。令和2年7月の豪雨災害により被災した海洋性レクリエーション施設「蓑谷(みのだに)ため池艇庫」も、いまだ復旧の目処がたっていない状況です。 本プロジェクトでは同施設の復旧作業を進めるとともに、スポーツ拠点施設の整備を行います。これらの施設を地域住民のコミュニティ拠点とすることで、すべての住民がスポーツや健康づくりがもっと身近に感じ、笑顔で活き活きとした健康的な生活を営むことができるまちづくりを目指します。
令和2年7月の豪雨災害により、カヌー体験の拠点施設であった「蓑谷ため池」は使用できない状態が続いています。艇庫本体も被災しており、今後の災害に備えるためにも、安心で安全な拠点が必要となっています。また、町民グラウンドやテニスコートなど、町内にある体育施設には、経年劣化により安全性に支障をきたしている箇所も見受けられます。 一方、少子高齢化や住民のスポーツ離れにより、今後、高齢者の健康寿命への影響や子どもの基礎体力の低下が懸念されます。 こうしたことから、スポーツ関連の環境整備は喫緊の課題といえます。 町では「地域活性化起業人事業」の一環として、地域を担う人材育成に取り組んでおり、研修には体育協会などから講師を派遣しています。組織の中心となる人物が研修を受講することで、より実践的な組織やプログラムづくり、指導内容の充実などの向上につなげます。 また、これまで限られた団体などが対象だった体験活動を一般にも広げることで、住民の健康づくりの場に活用することも検討中です。さらに整備されたスポーツ施設が新たな観光拠点となり、地域間交流の拡大につながることも期待しています。
本プロジェクトでは、被災した「蓑谷ため池」に新艇庫の整備を行うとともに、新たな海洋性レクリエーション機材を導入します。同時に老朽化が進んでいる町民グラウンドやテニスコートなどの整備を行います。 具体的には、照明のLED化やグラウンドの改良、テニスコートを再整備してフットサルコートとしても使用できるようにします。運動施設機能の拡充とバリアフリー化を実施することで、すべての人が施設を活用して健康づくりを行える拠点とします。 また、非常用電源や防災対応の街灯などを整備し、防災拠点・避難所としての機能拡充も目指します。
令和2年7月の豪雨災害は、当町のスポーツ環境にも大きな影を落としました。 被災前は「蓑谷ため池」で、毎年6~9月に地域の子どもたちにカヌーやSUP(スタンドアップ・パドルボード)教室などを実施していました。しかし、未だ復旧が進まず再開できない状況です。このため池は、農業用水としても大きな役割を担っています。 海洋性レクリエーションを楽しみにしている子どもたちはもちろん、地域の方々や当町を訪れる方が水辺に親しむ場としても、早期復興に向けて工事が急がれます。 ほかのスポーツ施設も老朽化が進んでおり、町民のスポーツ・運動離れは深刻です。本プロジェクトで主要施設の整備を行うことで、町民の健康づくりにつなげていきたい考えです。
令和2年7月の豪雨災害は、人吉・球磨地域に甚大な被害をもたらしました。当町でも災害復旧係を新設し、一日も早い復旧に向けて取り組んでいるところです。 地域の住民は健康増進や趣味として、子どもたちは授業の一環や部活動として、思い思いにスポーツを楽しんでいます。スポーツは文化の一つであり、生涯スポーツの推進や健康的なまちづくりを目指している当町にとって、スポーツ環境の整備は不可欠なものといえます。 本プロジェクトでは、艇庫整備事業を中心にスポーツによる健康づくりの担い手を育成する事業、スポーツを気軽に楽しめるコミュニティ拠点の整備・活用事業などを進めます。これらを複合的に展開することで、誰もがより身近にスポーツを楽しめる環境づくりを目指しています。 「スポーツを通じて、地域の皆さんに健康になってほしい」 そうした思いを込めて、本プロジェクトを進めています。 当町にご縁のある企業をはじめ、私たちとスポーツ施設整備や健康づくり支援を協働で行っていただける皆様からのご支援をお待ちしております。