鹿児島県 肝付町のプロジェクト概要

鹿児島県東南部、大隅半島にある肝付町は、JAXA内之浦宇宙空間観測所がある「ロケットの町」として知られています。町の中央部には900m 級の山々が連なる国見(くにみ)山系、北部には肝属(きもつき)平野、南東部には美しい海岸線が広がり、山と海の豊かな自然に恵まれています。 当町は農業が主要産業でありながら、後継者不足や高齢化に直面しています。 そこで、当町が運営する⼀般財団法⼈「肝付町農業振興センター」では、独⽴就農を⽬指す人を対象に農業技術を指導する「新規就農者育成事業」と、就農希望者を雇用して実践的な研修を行う「雇用就農事業」を進めています。 これまでに7人が新規就農し、さらに9名が当町での就農を目指し、研修に励んでいます。 ほかにも、学校給食に地元食材を活用する「学校給⾷事業」、⼈手不足に悩む農家への支援策「農業サポーター事業」など、農業の発展につながるさまざまな取組みを行っています。

なぜ寄付を募るのか

当町の基幹産業は農業ですが、近年は後継者不足や従事者の高齢化に直面しています。急速に減少する農業従事者を確保するためには、就農者の育成が必要と考えていますが、そのための人材育成は継続的に進める必要があり、資金も必要です。 農業は、野菜の流通・加工、カット野菜の製造・販売、運送など、関連分野が多く、裾野が広い産業です。本事業は、就農者の育成にとどまらず、町の振興につながるものと考えています。企業の皆様には、当町の発展に向けた取組みにお力添えいただければ、うれしく思います。

新規就農者育成事業、雇用就農事業について

新規就農者育成事業…「農業をしたいけれど、技術的なノウハウや資金がない」という就農希望者を募集し、肝付町農業振興センター所属の栽培技術指導員の指導を受けながら、当町での就農を目指す研修を実施しています。 雇用就農事業…新規就農希望者を雇用し、働きながら必要な技術を習得し、独立を目指す実践的な研修制度です。育てる品目は研修生の希望に合わせて、実地研修できます。この取組みは、鹿児島県では当町だけです。 肝付町農業振興センターでは、9名の研修生が農業のいろはを学んでいます。研修生の多くは30~40代の農業初心者ですが、「手をかけたぶん、目の前で成果が確認できるので、やりがいがある」「家族との時間がとれるようになった」といった声が寄せられています。

プロジェクトのポイント

本プロジェクトでは、上記の「新規就農者育成事業」や「雇用就農事業」に加え、 1. 学校給⾷に地元の⾷材を活用する「学校給⾷事業」 2. 農地等について、所有者から委任を受け、売渡や貸付け等を行う「農地利用集積事業」 3. ⼈手不足に悩む農家に対し、求人・求職の登録窓口となり、橋渡しを行う「農業サポーター事業」 を進めています。 ほかにも、ロボット技術やICTを活用して超省力・高品質生産を実現する「スマート農業」の推進にも着手しています。今後も環境制御技術の有効性について実証を進め、農業の明るい未来の実現へ向けて取り組んでいきます。

メッセージ

当町では、ヤシガラなどで作られた培地を活用したグリーンピーマンの養液栽培に取り組んでいます。この栽培法は、パプリカやトマトで確立されつつありますが、グリーンピーマンでは一部の地域で始まったばかりで、県内では唯一、肝付町が行っています。 また、環境制御として二酸化炭素を利用した光合成促進や、細霧システムで生育状況を調整する飽差管理などにも取り組んでいます。 企業の皆様には、こうした未来を見据えた新しい取組みにご賛同いただき、ぜひお力添えくださいますと幸いです。

目標金額:45,500,000
SDGs目標
sdg-9sdg-11