南幌町は札幌市街から車で約50分、都会の近くにありながら田園風景が広がり、米どころならではの豊かな農産物に恵まれています。また、温泉や公園、キャンプ場といったレジャー施設も充実しています。 本町の人口は 2000 年の 9,792 人をピークに減少しており、国の人口推計では、 2045 年には 3,893 人、増減率はマイナス 50.9%になると見込まれています。加えて高齢者の比率は、2015 年の 29%から 2045 年には 63%になると推測されています。 そこで本町では「30年後も子ども達といる風景」を将来のビジョンに据え、子ども達の遊びの拠点となる「南幌町子ども室内遊戯施設」を2023年に新設します。さらに同施設を都市公園である南幌中央公園と連動した賑わい・集いの場と位置付け、基本設計に基づき詳細設計を進めています。 施設内には約700㎡の遊戯エリアをはじめ、交流エリアや多目的エリアを整備し、町民や周辺地域の交流拠点となることを目指しています。町民主体でまちづくりや地域経営を行う「エリアマネジメント」を軸に、施設づくりに取り組んでいます。
今や少子高齢化社会は、全国的な課題です。本町では、平成初期に行われた団地造成に伴い転入者が急増したことから、今後20年間に道内でも1・2を争うスピードで高齢化率が上昇するのではと懸念されます。 若い世代の移住・定住を促進し、急速に進む高齢化をいかに抑えるかー。これは本町が抱える重要課題です。 冬が長い北海道では、子ども達が外遊びできる機会が限られていることに加え、札幌市などの都市部では公園での遊びに制限を設けていることから、屋内遊戯施設の需要が高まっています。 安心して自由に遊べる施設の整備は、子どもだけでなく地域全体が望んでいます。地域の宝とも言える子どもが、生き生きとそしてのびのびと笑顔で過ごすことが、将来にわたり持続可能なまちづくりには必要不可欠です。 南幌町では、周辺自治体や企業の皆様からご支援やご協力をいただきながら、子ども達の「元気な声と笑顔」があふれる拠点施設となるよう、プロジェクトを推進していきたいと考えています。
本プロジェクトは、以下の3点を軸に展開しています。 1.あらゆる世代に利用される施設に 子ども達が利用する「遊戯エリア」のほか、多世代間の交流の場となる「多目的エリア」には、リビングのようにくつろげる「小上がり空間」を設けます。高齢者にも居心地が良く、気軽に利用できる「居場所」となることを目指しています。 2. エリアマネジメントによるまちづくり 小学生・中学生を対象に、グループ単位で意見交換を実施し、子ども達の意見やアイデアなどを集約する「ワークショップ」を定期的に開催しています。Wi-Fiの設置や大型スクリーンでの鑑賞会、施設外構のライトアップといったアイデアは、設計に反映させるための協議を進めています。 3.地域内・地域間の交流の促進 札幌市と近隣11市町村で形成する「さっぽろ連携中枢都市圏」では、近隣エリアも含めた周遊プランの提案や、相互に情報配信を行う取組みを進めています。 また、遊び場づくりのプロフェッショナルとして「ボーネルンド」や木育遊具の魅力を発信する「東京おもちゃ美術館」が協力企業として運営に参加。全国初の取組みとして、注目を集めています。
本施設は、子どもの遊戯施設という位置づけに加え、町内および周辺地域との交流促進、賑わいの創出、持続可能なエリアマネジメントの拠点となる「まちづくりの拠点施設」を目標にしています。 本事業を効果的に進めるために、イベントの開催や施設・町のPRなどを行う「まちづくり会社(仮称)」の設立も進めています。地域住民と民間事業者、そして行政が連携してエリアマネジメントに取り組み、地域のさらなる魅力アップを図ります。 こうした取組みにご賛同いただける企業の皆様とタッグを組み、プロジェクトを進めていきたいと考えています。
「子ども達がいつでも安心して遊べる場所が少ない」。保護者からの意見として、以前から多く聞かれている声です。これは多くの自治体で耳にすることと想像します。 「南幌町子ども室内遊戯施設」は、子ども達が雨や雪の日でも安心して遊べる魅力的な施設として整備します。さらに地域住民や団体、民間事業者が連携し、賑わいが生まれるイベントを開催するなど、「地域の拠点」としての活用も目指します。 札幌市に近い本町は、数年後には北海道千歳市と小樽市を結ぶ「道央圏連絡道路」が開通し、交通の利便性も向上することから、この施設を北海道内の多くの子ども達に利用してもらいたいと考えています。 南幌町の子ども達が、当施設で遊び、育ったことを誇りに思えるよう、また、町外の子ども達にとって憧れの施設となるよう、企画・運営していきたいと考えています。寄附にご協力いただいた企業につきましては、町の広報誌やSNSでのご紹介、感謝状贈呈式などで広くPRしたいと考えています。 「30年後も子ども達といる風景」の実現を目指すパートナーとして、ご支援とご協力のほど、よろしくお願いいたします。