【千葉県千葉市】特別史跡加曽利貝塚の魅力向上 ~身近に見られる発掘調査!継続的な発掘調査と成果の発信!!~千葉県 | 千葉市

千葉県 千葉市のプロジェクト概要

貝塚として初めて特別史跡に指定された加曽利貝塚は、約2000年にわたって人々が生活した全国屈指の集落遺跡であり、縄文時代から続く千葉市の住みやすさの象徴でもあります。 縄文文化は日本列島ではぐくまれた独特な文化として、世界の人々からも注目を集めています。 千葉市で加曽利貝塚が作られたのは、紀元前5,500年から約3,300年前頃です。 世界ではエジプトでピラミッドが作られていたなど、四大文明がおこった頃でした。 この頃の縄文人たちは、どのような生活をしていたのでしょうか。 残念ながら、縄文文化には文字が無かったので、後世に残る文字資料はありません。 発掘調査によってのみ、どのような生活をしていたのかの解明につながります。 千葉市では、特別史跡加曽利貝塚の魅力を世界中の皆様に知っていただく取り組みの一つとして、発掘調査を中長期的に行い、その成果を発信していきます。

なぜ寄附を募るのか

加曽利貝塚は、明治時代の日本考古学の黎明期から学界に紹介され、その後の研究につながっていきました。 今でこそ当たり前に行われている、発掘で出土した土器から年代を特定する方法は、加曽利貝塚の発掘をきっかけに確立されたものです。 今まで、多くの研究者らによって、加曽利貝塚の発掘がされてきましたが、まだ全体の8%しか調査は済んでおらず、未だに何故このような巨大な貝塚がつくられたのかよくわかっていません。 また、貝塚には土器や石器はもちろん、動物の骨や角などでつくられたアクセサリーなどが多数眠っており、今後の発掘で国宝級の出土品の発見も期待されます。 千葉市では、ふたたび発掘をスタートし、貝塚がつくられた謎に迫るだけでなく、埋葬されている人骨から縄文人の姿を明らかにしたり、当時の人々の交流のようすや自然との関わり方を探るなど、縄文時代のイメージを鮮やかに描き出すとともに、世界に向けて成果を発信していきたいと思います。

ポリシー

縄文人は、自然をうまく利活用し、日本列島各地で豊かな文化を生み出しました。 東京湾沿岸では、豊かな海の恵みのもと、直径100mを超えるような大型の貝塚が数多くつくられました。その中で地域の持つ特性を最大限に生かした文化の成熟が、縄文社会の素晴らしさです。 それぞれの地域資源をどのように工夫し、活用していたのか、また、なぜその地域を選び、定住したのか、そのような暮らしぶりとともに人々の知恵や工夫を明らかにしていくことにこそ、縄文時代を知る意義があります。 世界的に環境問題が議論され、SDGsがすべての人間活動において配慮すべき事項となった今、過去の反省に立った今後の国際社会のための指針を強く訴える存在として、加曽利貝塚の価値を再度見直し、永久に残していくための事業意義は大きいものと言えます。 また、首都圏に位置し、成田空港にも近いことから、国内だけでなく、海外の大学や研究機関などと連携・協力体制を築きながら調査研究を進めることで、科学分析による土器や石器の産地推定や人骨のDNA分析など最先端の研究を導入し、考古学研究をリードするフィールドとして、縄文の謎の解明に貢献してまいります。

困りごと

加曽利貝塚をとりまく情熱的な方々の応援をいただきながら、職員一同、魅力向上に取組んでいます。 今後も、加曽利貝塚の発掘調査とその成果を積極的に情報発信し、その価値を理解していただくことで、多くの方々が千葉市の魅力を知り千葉市に誇りを持っていただける都市になることを目指します。是非、ご協力をお願いいたします。

メッセージ

持続可能な社会が求められる現代だからこそ、縄文のサスティナブルな生活を知り、体験することに大きな意味があるのではないでしょうか。 これから未来に向かって、特別史跡加曽利貝塚の価値を確実に守り伝えていくとともに、さらなる魅力向上を図っていきます。

目標金額:20,000,000
SDGs目標
sdg-17