岩手県南部に位置する奥州市は、人口減少とともに高齢化が進行しており、特にも、中山間地域等では、住んでいる地域で買い物や医療、福祉など、日常生活に必要なサービスの維持が難しくなってきています。市では、それぞれの地域にある地区センターなどの拠点を機能強化し、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる取組「小さな拠点づくり」を進めています。 江刺伊手地区は、奥州市の東端に位置し、雄大な種山高原や阿原山高原のふところに抱かれたのどかな農村です。少子化に伴う学校再編により、令和5年3月に伊手小学校が閉校しましたが、伊手地区の取組を、市は「奥州市未来羅針盤図」(市が目指すまちづくりビジョン)の1つに位置づけ、旧小学校を活動拠点に、地域住民が主体となった地域資源を活用したなりわいづくりや地域交流の促進に取り組もうとしています。 校舎1階には市の公共施設である地区センターを移設、2階には当該地区が立ち上げる予定のまちづくり会社が、自主自立により運営する宿泊機能、コワーキングスペース、特産品製造のための地域の加工場などを整備し、地域内・外交流による賑わいの創出を目指します。
旧小学校校舎を賑わいづくりの拠点施設とするためには、大規模な改修が必要です。 賑わい創出とともに地域経済活性化のため、農福連携拠点、地元産品加工場、グリーンツーリズムや農泊等を受け入れる宿泊施設、地域交流の場等を整備したいと考えています。
当プロジェクトを推進するにあたり、二つのポイントがあります。 一つは、旧伊手小学校の改修です。 1階に伊手地区センター、2階に地域課題を解決するための複合機能施設を整備します。 地域が掲げた旧小学校利活用の基本理念として、 ①子供達を中心とした地域の賑わいの創出 ②地域産業を学び発信できる拠点 ③地域交流の促進とチャレンジできる場の整備 があります。 この理念を実現できる施設を整備したいと考えています。 もう一つは、複合機能施設の運営方法です。 地域資源を活用した持続可能な地域づくりを行うため、現在、伊手振興会と連携・協力してまちづくりを行う一般社団法人の設立準備を進めています。 この新しいまちづくり法人には、施設を軸とした賑わい創出プログラムや、地域を支える生活支援・課題解決支援サービスの提供が求められます。
当プロジェクトに取り組む上での課題は、資金です。 旧小学校校舎に、学校機能とは異なる新しい機能を整備しなければなりません。 また、旧伊手小学校は平成15年に建築された建物のため、照明のLED化や屋根の修繕など、年数経過による基本的な改修にも多額の費用を要します。 地域の賑わい創出に必要な機能を整備するためにも、ご協力をお願いします。
江刺伊手地区は、地域住民自らが課題意識を持ち、地域でまちづくり法人を立ち上げ、課題を解決していこうという熱い想いと覚悟を持って取り組んでいます。 首都圏からの農業体験やグリーンツーリズムで来る人をもっと受け入れたい、障がい者が自信を持って農業に打ち込める場所を提供したい、地元で作った農産物をブランド化して全国に売りたい、地元の子供がこの地域を誇りに思ってほしい、などたくさんの想いがこの施設改修に詰まっています。 このような地域を応援し、地方創生の全国的なモデル地域となってほしいと思っています。 皆さんからの支援をお待ちしております。