志布志市は、鎌倉時代頃から交易が盛んに行われていた港(津)町であり、江戸時代には密貿易により繁栄し、数多くの豪商を輩出しています。また、江戸時代には朝鮮出兵の時、戦国武将の島津義弘に献上された志布志麓の湧水が時間がたっても腐らなかった名水として賛美されています。日本遺産に認定された「志布志麓」は豊富な湧水で潤うとともに歴史遺産が密集しており、これらの歴史遺産を活用して観光まちづくりを推進します。
日本遺産に認定された「志布志麓」は、市街地の中心が東から西へ移行していく中で人口減少に加え高齢世帯の増加、商業の衰退に伴う空地の増加などが課題です。全国的に人口減少等が課題となっている状況の中で、魅力的なまちづくりを推進するために、郷土発展の原点ともいえる歴史遺産を活用することによって魅力的なまちづくりと交流空間の構築による地域活性化が求められています。
古民家再生プロジェクトでは、外観は武家屋敷の景観を保持しながら内観はリフォームを行い、起業者を誘致することによって地域の活性化を図ります。御仮屋門復元プロジェクトでは、未来を担う児童・生徒が郷土愛を育むことや観光客にとっても魅力的なシンボルプロジェクトとして実施し、魅力あるまちづくりを推進します。
志布志東部地区には、続日本百名城に選定された「志布志城」、日本遺産に認定された「志布志麓」、漂泊の俳人種田山頭火が「飲まずには通れない水がしたヽる」と詠んだ「湧水群」など魅力的な歴史遺産が数多く存在します。今後、東九州自動車道等の開通よって、道路交通網も完備されることから、観光入込客の増加が期待されます。魅力ある観光まちづくりを目指すため、県内外の企業様との協働・連携を希望しています。
日本遺産に認定された「志布志麓」は、志布志港(津)に由来する歴史遺産の密集地です。豊富な湧水で潤う麓景観、密貿易で繁栄した町屋である密貿易屋敷跡等魅力的な歴史資源が数多く存在します。これらの歴史資源に磨きをかける復元費用等にご協力くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。