大川村では、自然体験教育施設として体験プログラムの実施、企業研修や観光等の宿泊受入れを行っている「自然王国 白滝の里」の改修費用を募集しています。この施設を中心に、水源地域として環境保護や地域資源を活用した再生可能エネルギーの推進に取り組みます。
当施設は、築60年以上経過しているため老朽化が進み、耐震性も懸念されます。近年は同種の施設が増加していることもあり、自然体験教育施設としての役割を十分に果たせない状況となっています。また、当施設がこれまで築き上げてきた関係人口が相当数あるにもかかわらず、それを有効に活用できていない状況にあります。
当施設を村内で伐採した木材を使った建物に改修します。また、木材として利用しない部分や枝葉などは、発電燃料として活用するほか、燃焼の際に出る熱でお湯を沸かし、温浴施設などに供給する熱電併給施設を設置します。改修後は、自然体験教育の拠点施設として「自然との共生」をテーマとした取組みを強化することで、環境保全意識の高揚、人材育成と定着、上流域と利水域との交流の場の創出を図っていきます。
整備後の施設が、地域の資源を有効活用しながら、持続的で経済効果の高い産業拠点として機能していくためには、的確な運営方針の検討や経営、企画立案、プロジェクトマネジメントなどが必要です。しかし現段階では、それらのノウハウに乏しいという課題を抱えています。そのため、外部からの活力増強・協働・連携が求められています。
当施設は、1699年の開坑以降、約300年にわたって銅を産出した、西日本有数の鉱山・白滝鉱山があった歴史ある地です。豊かな自然と歴史が織りなす風景、そして大川村でしか感じられない空気を、村の宝である子どもたちに残していくため、地域全体で保全に取り組んでいきたいと強く思っています。
2018年度に「大川村白滝の里施設改修基本計画」を策定し、2019年度には改修に向けた基本設計・実施設計等を実施し、完了しています。