白馬高校では、大自然に囲まれた国際山岳リゾート地・HAKUBA VALLEYをフィールドに、「環境・SDGs」「観光・まちづくり」「国際・多文化理解」「山岳・アウトドアスポーツ」を学びのキーワードとして、地域と協働した多様な教育活動を行っています。 白馬村・小谷村の宿泊施設を利用して実施される高校生ホテル、定住外国人に向けた英語ガイドツアーの企画運営といった実践的な学びに加え、白馬山麓の貴重な動植物の生態を学ぶ「環境」、「山岳基礎」等の授業を通じて、国際山岳リゾート地において必要とされる知識や技能、ホスピタリティマインドの習得を図ります。 地域協働による課題解決学習(PBL)に意欲的に取り組むことで、持続可能な社会について学ぶと同時に、自己の、そしてHAKUBA VALLEYの未来を創造できる人材育成に地域を挙げて取り組んでいます。
◆白馬で生まれる多様な出会い◆ ~白馬に集った生徒が紡ぐ未来×白馬×世界~ 県立高校である白馬高校は、平成元年には約400人の生徒が在籍していましたが、人口減少や少子化の影響により生徒数は徐々に減少し、長野県教育委員会が示した高校再編基準に平成25年・26年の2年連続で抵触しました。 地域に存在する唯一の高校であり、冬季オリンピック選手をはじめ多くの生徒を輩出してきた白馬高校を存続させるため、白馬村・小谷村は「白馬高校の経営・運営に参加する地域案」を取りまとめ、魅力ある学校づくりへの支援を開始しました。 学生寮の運営、地域を生かした特徴的な学びへの支援、国際交流支援などを通して、全国の仲間たち、地域の方々、世界中のお客様を巻き込んだ多様な交流を促すことで、出会いと気づきの機会を提供しています。 国際色豊かなHAKUBAの将来を担う人材育成が持続可能な観光地づくりには不可欠と考えているからです。 企業版ふるさと納税制度を活用させていただき、地域の資源や人材を活かした特色ある授業への更なる支援、学生寮・公営塾の更なる魅力向上を図ることで、「地域に根差しながらも世界に通用する人材づくり」を目指します。
◆HAKUBAのフィールドを活用した地域協働による学びの一例◆ ・「おもてなしの心」を実践的に学ぶホテル実習や観光ガイド ・白馬山麓の貴重な動植物と触れあう環境授業 ・生徒と地域の大人が知恵と力を合わせた教室断熱プロジェクト 地域の方々や産業、自然と触れる中で、地域に対する理解や愛着を深め、自身と社会のつながりについて考えることで、自分自身の未来、地域の未来を創造できる生徒の育成を目指します。 これは同時に、白馬が観光人材の輩出場所となることで、先端的な観光地としての位置づけを得ることにつながります。 人材づくり・学びの提供に、学生寮や公営塾といった魅力を充実させることで、全国から集った生徒が安心して学生生活を送ることができます。
将来、HAKUBA VALLEYの地域に定着し、主産業である観光業を担う人材の確保には、学生生活を送るための安定的な事業運営に向けた財源の確保が課題となっています。